秦咸陽宮(戦国時代の秦国都城)遺址博物館

秦咸陽宮遺址博物館はに秦代の社会文化を全面的反映する総合型遺跡博物館です。咸陽市渭城区の窯店鎮牛羊村の北に位置し、西の咸陽市から約13キロメートルです。国家級文物保護財です。

秦咸陽宮1号宮殿遺跡

秦咸陽宮1号宮殿遺跡に上って、漢恵帝劉盈の安陵と漢趙王劉如意墓が遠く見えます。

また東北にある漢高祖劉邦と呂太后の長陵も見えます。

1号宮殿遺跡の上より渭河両岸を一望に収めて、その時の秦始皇帝の天下を取る気迫を想像することができます。

歳月経て、宮殿の東城壁はもう幅数メートルの溝になりました。


西城壁の版築土層と宮殿の五辺形の排水管

布紋式、縄紋式の瓦の破片

博物館は三つの陳列室に分かれます。第一陳列室は主に秦咸陽城模型を陳列し、秦代の咸陽周囲と関中地区の宮室、都市、園林離宮(苑囿)の分布状況を反映しています。第二陳列室は主に秦咸陽城遺跡の考古発掘の成果を紹介し、宮殿遺跡で出土した一部の珍しい文物を展示しています。第三陳列室は秦咸陽宮遺址保護企画示意模型を中心展示品として、来館者に秦咸陽宮保護遺址と遺跡公園の発展計画を展示しています。




転載:
 咸陽1号宮殿遺跡は,咸陽宮建築群のうちの高台建築遺跡の1つである。建築全体は主従がはっきりしていて,殿堂,通りぬけの広間,居間,廻廊,倉庫と穴倉などの部分からなっている。それぞれの建築は使用と機能の面で通路,採光,排水などに気を配り,かなり合理的な配置がなされている。これはわが国の建築史上,はじめての発見である。
 秦宮1号遺跡から,陶文259個体,84種が出土した。これは秦代に小篆をおし広め隷書の普及に力を入れていたことの証拠である。これらの陶文はあきらかに,陶工が印したものであり,この「物勒工名(製品には工匠の名を入れるべし)」の制度は,秦の法治精神の手工業生産の分野における表われである。陶文は,わが国の文字の変遷,隷書の発生,秦治皇帝の「書同文」前後の文字改革,及び手工業管理制度などを研究するのに重要な資料を提供している。又,華麗でおごそかな秦代壁画は項羽の破壊によって多くは残片になってしまったが,色彩は黒色を主とし,多くは鉱物質の顔料を使っていて,絵画芸術の特色が知られる。