仰韶文化晩期に強い地震 西安市藍田県の遺跡発掘で痕跡発見(転載)

新華社西安2月18日】陝西省考古研究院の専門家は先ごろ、西安市藍田県の新街遺跡の発掘で、住居の遺構が傾斜し、地層が裂けて層位が崩れ、砂が噴き出すなどの地震の痕跡を発見した。専門家はこの場所で、仰韶文化晩期に強い地震が発生したと推測している。

 新街遺跡は西安市藍田県華胥鎮の東訒行政村卞家寨自然村の南西部、ハ(さんずい+覇)橋区燎原村許沙自然村の北東部に位置し、発掘面積は合計約6000平方メートルに達する。新街遺跡の主な文化内容は仰韶文化晩期と竜山文化早期で、住居址が3基、竈跡が9基、灰坑が400カ所、灰溝が33本、ロバの骨が埋められた穴が1カ所見つかり、生産道具、日用土器、装飾品、芸術品などが大量に出土した。

 専門家を驚かせたのは、仰韶文化晩期の長方形の住居址が発見されたことだ。発掘の結果、室内は5層に分けて版築された居住面があり、その下は8層に分けて版築が繰り返されていた。中央部には直径40〜50センチの楕円形の竈があり、その中から仰韶文化晩期の尖底土器の破片が見つかった。しかし、この住居址の居住面、竈跡、居住面下部の基層部はすべて30度傾斜し、その北西部は大きく隆起しており、地層断面の調査の結果、自然の陥没ではないことがわかった。

専門家によると、文化層が裂けて層位が崩れたり、灰坑が大きく壊れたりするなどの現象に加え、地震時によく見られる砂が噴き出す現象も見つかったという。ボーリング調査や地層調査の結果、遺跡の下には細かい砂の層が存在していた。これらの現象は、西安が仰韶文化晩期に強い地震に見舞われ、遺跡が大きく破壊されたことを物語っている。

 専門家によると、先史時代の地震に関する記載は比較的新しく、簡略なものが多く、今回の仰韶文化晩期の地震痕跡の発見は、先史時代の自然災害史研究にとって、非常に価値が高いという。

(新華網日本語)