舌尖上的中国2−主食の物語 ⑤ 西安小吃(西安名物料理) 転送

「南稲北麦」文化の中国
1000年ほど前に著名な地理学者により「秦岭-淮河一线」という概念が出され、この線より北は小麦、南は水稲という農業分布図がつくられた。これにより南方人は米を、北方人は小麦を使った主食(パンや麺)をよく食べるようになった。
■本日の食材:小麦を使ったパンと麺■

肉夹馍(roujiamo)/トロトロ香味肉サンド

      
      

↑ 「腊汁肉(lazhirou)」            ↑「白吉馍(baijimo)」
数千キロはなれた西安。旧市街区にある麺屋にはとぎれることない大行列ができている。
さっぱりとした性格である関中(陝西省渭河流域地区)人をこんなにも我慢して待たせるのは「肉夹馍」だけである。西安では「馍(パン)」は、最も現地人に愛されている主食であり、「肉夹馍」はその最も典型的なものといえる。
「肉夹馍」は、「白吉馍(baijimo)」と呼ばれるパンと「腊汁肉(lazhirou)」とよばれる豚の香味煮は絶妙な組み合わせによりなりたっている。「白吉馍」は発酵させた小麦粉で練った生地を火であぶって焼きあげ、「腊汁肉」は30種類程の調味料を加えてことこと煮込んでつくられる。「腊汁肉」は、口当たりがトロトロとして柔らかく、味わいは濃厚。あっさりとした「白吉馍」により、「腊汁肉」の芳醇な香りがより一層ひきたつ。

泡馍(paomo)/スープパン

      
写真右の「馍(パン)」をちぎってスープにつけて食べる「泡馍」は、「馍」から派生してできたものであり一種の西安の主食である。自分の好みにあわせて「馍(パン)」の大きさを調整しながら食べる。西安人からいわせるとこのようなわずかな手間も美食を味わうためのひとつの過程にすぎない。
ここにも注目 !

西安人曹石のバンドが奏でる西安グルメラップ

      
西安人の曹石は友人と西安方言歌謡曲バンドを結成している。今彼が歌っている歌の中には、陕西庶民の数十種類のグルメが挙げられている。
 ◇ラップで歌われている西安小吃(西安名物料理)
 ♪ 菠菜面、裤带面、浆水面、岐山面、蒜沾面、炸酱面、碗面汤… ♪

■ 食に関するKEYWORD ■

食関連用語

 调料 [tiáoliào] 調味料
 菠菜 [bōcài] ホウレンソウ
 慢火 [mànhuǒ] 弱火
 熬 [áo] 煮る
 软糯 [ruǎnnuò] トロトロなほどの柔らかさ
 浓郁 [nóngyù] 濃厚
 平淡 [píngdàn] あっさり
 醇香 [chúnxiāng] 芳醇な香り

その他用語

 秦岭-淮河一线 [qínlǐng-huáihéyīxiàn]
   地理上で中国を南北に分ける境界線。(略して「秦淮一线」
   ともいう)自然条件及び農業の生産方式、地形、人々の生活
   習慣などが明確に異なる。
 关中 [guānzhōng] 関中(陝西省渭河流域地区)
 直爽 [zhíshuǎng] さっぱりとした
 凸显 [tūxiǎn] 浮かびあがる
 方言 [fāngyán] 方言
 乐队 [yuèduì] バンド
 主唱 [zhǔchàng] メインボーカル
 掰 [bāi] 両手で割る
 举手之劳 [jǔshǒuzhīláo] わずかな骨折り