西安の夜、シルクロードを超えてきたアラビアンナイト

西安は、人口700万人を超える大都会。他の中国の大都市同様、街は人で噎せ返り早朝から深夜まで喧噪に溢れかえる。
かつては唐の都長安でありシルクロードの起点、世界初の100万都市。
まあ、一千年以上人でごったがえしている西安っ子にしてみれば、何を今更であろう。

シルクロードの起点だった西安には中国最古のモスクがある。
西安大清真寺。この西安大清真寺の門前町が化覚巷であり、回民街である。
日没のアザーンが聞こえると同時に街は賑やかさを増す。
所謂西安のナイトマーケットだが、エキゾチックな雰囲気に溢れている。
日本でも最近デビューした西安バーガー、大きな羊の串焼きをはじめ、様々な屋台が軒を連ね、お土産と並んでトルコ帽なんかも売っている。
大勢の人が繰り出し、屋台の売り子の叫び、串焼きをかぶりつく人々で、まさに人でごった返す。
もともと夜は暗く静かなものであったが、イスラムの国々は昼が暑いので、昼間は静粛、夕刻から賑やかになってくることが多い。
この夜の賑わいもシルクロードを伝ってきたかもしれない。
人類の夜を作ったのは、イスラム教徒じゃないかと思う。
確かに、彼らは月をシンボルにしている。(上野)