本当にごくろうさま!…歴史的役目終える陝西・渭河の渡し守  転送


陜西省咸陽市で、呉さんは今日も、古い木造船を竿(さお)で操って渭河を渡る。昔ながらの渡し舟だが、周囲百キロメートル四方には、呉さんのような「渡し守(もり)」はもういない。背後に見える橋が完成すれば、呉さんも引退を余儀なくされるという。中国新聞社が報じた。

 対岸に到着するまで十数分。利用したのはオートバイ1台と乗り手1人だった。呉さんによると、船も竿も父親から譲り受けた。かつては十数人が渡し舟の商売をしていたが、もう呉さんしか残っていない。

 この場所で、渡し舟の仕事がいつ始まったかは分からない。歴史の古い中国のこと、数千年続いてきたとしてもおかしくない。背後の橋が完成すれば、呉さんも引退だ。「本当にごくろうさま!」とねぎらいたいところだが、呉さんは新しい仕事探しを余儀なくされる。感傷にふけってばかりはいられない。(編集担当:如月隼人)

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