西安碑林に唐玄宗皇帝由来の「石台孝経」を訪ねて 中国・陝西省

【5月7日 Xinhua News】中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)の西安碑林博物館は、漢代から現在までの石碑や墓誌約4千点を収蔵している。創建は北宋時代の元祐2(1087)年。中国で古代の石碑を最も多く保存している。石碑が林立していることから「碑林」と呼ばれるようになった。

「石台孝経」は、唐の玄宗皇帝、李隆基が序文と注釈を書き、天宝4(745)年に石に刻ませた。「孝経」は中国古代の儒教の倫理に関する著作で、主に年長者に従う「孝悌の道」を説いている。石碑は四つの石を組み合わせており、高さ620センチ、幅120センチの長方形の柱の4面に文字が刻まれている。頂部には雲文が浮き彫りされた碑額、下部には精美な彫刻が施された3層の石台があり、雄大かつ荘重な造りとなっている。

碑文は隷書で1行55文字の18行。玄宗の書体は筆跡が整い、鷹揚(おうよう)さと華麗さを兼ね備えており「開元体」と呼ばれる。石碑は元祐2年に現在の場所に移され、今では西安碑林の最も古い収蔵品の一つとされている