陝西省の彬県で古代の銅銭250キロを発見 (転載)

新華社西安3月26日】

 陝西省彬県のある工事現場で先ごろ、古代の銅銭が偶然発見された。文化財専門家の調査の結果、約250キロの銅銭は漢、唐、宋、金などさまざまな期間に及び、そのほとんどが北宋時代のものであることがわかった。埋められたのは軍事的な原因だったと考えられている。


彬県の紫薇山公園の建設現場で12日、埋蔵文化財調査を行っていた際、多くの古い銅銭が見つかったとの報告が県政府に寄せられ、関係機関が即座に処理にあたった。彬県博物館の陳躍進館長は次のように述べた。発掘調査によると、多くの古代の銅銭が0・5平方メートルの範囲に約20センチの厚さで整然と並べられ、その上に厚さ2センチの石板が置かれていた。4時間の発掘作業の結果、すべての銅銭を掘り出したが、重さ約250キロに達した。
大まかな調査の結果、これらの銅銭はほとんどが北宋時代のもので、それ以外に漢代の「五銖」、少量の唐代の「開元通宝」、南宋の「建炎通宝」、金代の「正隆元宝」なども含まれていた。

陳館長は次のように説明した。銅銭の時代から判断して、これらの貨幣は金軍が彬県を占領していた正隆3年(西暦1158年)以降に埋められたものだ。銅銭の持ち主は、突発的な出来事が原因で、この地を離れる必要に迫られ、これらの財宝を持ちさることができなかったのだろう。

「明代」に記された「彬県志」の記載によると、彬県は長安の北西側の入り口に位置し、かつては宋、金と西夏が軍事的に衝突する最前線だった。発見場所が宋代の彬州城壁の約50メートル内側だったことを考えると、これらの銅銭は宋の防衛軍の戦費で、のちに彬州を占領した金軍が所有していたとみられる。そのあと、西夏が彬州を攻めた際(西暦1211年)、金軍は銅銭を地中に埋めて隠し、そのまま逃走したため、忘れ去られたと考えられている。

(新華網日本語=中国通信社)