舌尖上的中国2−主食の物語 ① 山西省花饝(まんじゅう)転送

山西省臨汾市襄汾丁村
中原(黄河下流域、河南省山東省の西部、河北・山西両省の南部一帯をさす古称)でも最も古い村。中国旧石器時代の遺跡でも有名な地。
食材:花馍(huamo) ■

面(mian)

「石磨盘」
ふるい
穀物をひいた粉の総称して「面」とよぶ。数万年にも及ぶ穀物加工の歴史には穀物加工の道具も多く存在する。付近では、「石磨盘」と呼ばれるひき臼が出土している。この地域では、今なお同形状のひき臼がいまだ使われている。ひき臼で穀物をひき、ふるいにかけあらい粒状の不純物を取り除いて、はじめて本当の意味での食品に加工できる穀粒粉「面食(mianshi)」ができあがる。
■ 番組概略 ■
襄汾丁村の主婦たち
花馍
山西省は川が少なく山間にある内陸地域であるため、野菜が豊富にとれない。
家庭の主婦は、何もない条件のもと、副食でいろいろ組み合わせる努力をしてきた。家族の胃袋を満足させるために。乏しい環境が各種の「面」への製法にこだわりを極め、ひとつの「面」から多種多様な豊富な形へと変化をとげ食卓にのぼる。このようなバラエティーに富んだ精巧な「面」をみると、機知にとんだインスピレーションと想像力を感じさせるようである。丁村の主婦らは今慌しく「寿宴(長寿の祝い)」のための「花馍」を準備している。

花馍(huamo)

◇「花馍」とは

春節清明節や中元節など中国の祝日をはじめ、誕生日、結婚式、葬式など冠婚葬祭にみられる穀物の粉(もち米と小麦粉)を練って作った「しん粉細工」のこと
詳しい解説はこちら (日文)・(中文
◇「花馍」のお祭り
今回番組で取材された臨汾市襄汾市にほど近い遠城市聞喜県では、世界最大の「花馍(huamo)」などが登場するお祭り「聞喜花馍文化節」が開催されている。
◇「聞喜花馍」について
明清時代に流行し、1000年もの歴史をもつ。
「花糕」「花馍」「吉祥物」「盘顶」と呼ばれる4大種を主とし全部で約200あまりの種類をもつ。2008年に国家級非物質文化遺産に登録された。2010年の上海万博など大きな舞台にも登場。2012年に開催された「聞喜花馍文化節」では、全長30.05mの世界最長の「龍」、高さ4.06m、直径2.012mの世界最大の「花馍」、高さ14mもの高さを誇る竜王神像をもした世界最高度の「花馍」、平均身長1.8mの歴史人物をもした世界最大数を誇る113体もの「花馍」と4つの世界記録を樹立した。
「聞喜花馍」は、北垣小麦とコンスターチを主原料とし、水で練って、よくこねて、ハサミや櫛などを用いて精巧に成形、成形したものを蒸して着色を施すなど大きくわけると9つのステップで制作される。ひとつの「花馍」制作には、4-5日ほどかかるといわれている。 写真をみる     詳しい解説をみる(中文
↓ ↓ 時間がある方はぜひ、こちらのCCTVで放送された番組もご覧ください。↓ ↓
    精巧な花馍の製造工程や文化節についてより詳しくみられます。
聞喜花馍製造現場と「聞喜花馍文化節」の紹介番組をみる
■ 食に関するKEYWORD ■
  馍 [mó] 蒸しまんじゅう、蒸しパン
  谷物 [gǔwù] 穀物
  磨盘 [mòpán] 臼
  研成粉末 [yánchéngfěnmò] すりつぶして粉末状にする
  筛 [shāi] ふるい
  滤 [lǜ] ろ過する
  杂质 [zázhì] 不純物
  寿宴 [shòuyàn] 長寿の祝い