陝西省

陝西は西周(紀元前1046−771年)時代初期にその名がつけられた。春秋戦国時代は秦に統治されていたため、略称は「秦」。後世の人々は陝西北部、関中、陝西南部をまとめて、「三秦」と呼んだ。陝西省は中国内陸部の中央、黄河中流に位置し、総面積が約21万平方キロメートル、人口が3739万人に達する。省内の夏は暑く冬は寒く、四季がはっきりとしている。年間平均気温は7−16℃で、旅行シーズンは3−11月。

 中国の数千年間に渡る文明史において、陝西はとりわけ輝きを放っている。世界的に有名な「シルクロード」は陝西省から発し、西の彼方に延びていく。紀元前11世紀より、周(紀元前1046−256年)、秦(紀元前221−206年)、漢(紀元前206−後220年)、唐(618−907年)等の13王朝が都を置いた。73人の皇帝が政務を執り、絢爛たる歴史を刻み、後世の人々に数多くの貴重な歴史文化遺産を残した。陝西省が保存する各種文化財は200万点以上に達し、3万5750ヶ所余りに点在している。その数、価値、範囲は、世界一を誇る。

 「世界八大奇跡」と称される秦始皇帝陵及び兵馬俑坑は、古の中国人の偉大な創造物だ。世界で唯一釈迦牟尼の遺骨を収める法門寺は、世界各国の仏教徒から敬われている。唐朝第3代皇帝・高宗と則天武后の合葬墓の乾陵は、盛唐の栄華を感じさせる。玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスの舞台となった華清池は、古人のラブストーリーを物語る。

 歴史的な文化財が豊富な陝西省は、その土地ならではの重厚な歴史を感じさせるが、名山と大河の数々も魅力の一つだ。パンダ、ゴールデンモンキー(キンシコウ)等の希少な野生動物が生息する秦嶺山脈の中部、その険しさで名を馳せる華山、中華民族の母なる大河・黄河陝西省に位置し、壺口瀑布などの美しい景観を生み出している。

 陝西省では、伝統劇の秦腔、人形劇の木偶劇、影絵芝居の皮影劇、陝西北部のヤンコ踊り、農民画、切り絵、泥人形などの民間芸術を楽しめ、羊肉泡モー(食+莫)などの独特なご当地グルメを楽しめる。

 歴史と伝統ある陝西省は楽しさが満載。皆さまのお越しをお待ちしております。