舌尖上的中国2−主食の物語 ② 陝西省綏徳黄馍馍(まんじゅう) 転送

広大な大地、中国。北から南まで、様々な気候や地形の特色により、地域毎に特徴ある麺やまんじゅうなど様々な主食が生まれている。第2話ではそんな主食の物語をお送りする。
陝西省楡林市綏徳県
陝北省北部の丘陵地区。1年を通じて降水量が少ない気候。
この地域の主食は、雑穀と小麦。この地域の食文化の歴史は長く、
特色ある「小吃」を楽しめるといわれている。
◇綏徳県の地域情報をみる(中文)
◇ 綏徳県の写真をみる
食材:黄馍馍(huangmomo)

キビ:

8000年前黄河流域で栽培し始めた乾燥に強く、黄土高原の主要な農作物。大きく分けると柔らかい品種と硬い品種の2種にわけられる。柔らかい品種 は「黍子」、硬い品種は「黄米」とそれぞれよばれている。蒸しパンやあげまんじゅう、もち、お茶等様々な各地の「小吃」の原料となっている。キビは蒸し煮にするとキビ飯になるが、口当たりはあまりよくないが、陕北人にとっては、最も身近な主食となってきた。
黄馍馍
◇キビ粉づくり

原料はキビ。黄の黄馍馍で使われるキビ粉は、硬い品種と柔らかい品種を7:3の比で混ぜ合わせつくられる。水に一晩つけたあと、臼でひき、ふるいにかけてはじめて生地として利用できる粉となる。黄は、機械びきのキビ粉は、石臼びきのキビ粉に遠く及ばないと語っている。
◇生地づくり

このように生地をよくこね、かめの中で一晩発酵させる。黄いわく経験からみてかめの上に布団をかぶせるとよく発酵するという。
◇せいろで蒸し上げ

せいろ一杯に蒸し上げた黄馍馍口当たりはあまりよくないキビも黄の手にかかるとこうしてうまくて食べやすい味になる。夫婦力を合わせて、粉づくりからはじめ生地をこねて発酵させること約3日、ようやく700個の「黄馍馍」ができあがる。
◇販売

旧暦11月より3日に1度、1時間半三輪車をこいで中心街に蒸し上げた黄馍馍を売り難く。
販売中の黄
「まんじゅう、陝北のまんじゅう、綏徳一番の自家製まんじゅうはいらんかね〜1個1元うまいよ〜」まんじゅうを売りだしてもう7、8年になる。はじめは10個買ったら1個プレゼントしていたため、当時の稼ぎは(1個あたり)5毛程度であったという。

■ 番組概略 ■

绥紱の黄夫婦二人三脚の「黄馍馍」生活

◇今回の主人公绥紱の黄(58歳)と妻

黄と妻が一度につくる「黄馍馍」は700個である。キビをひいて、生地をこねて、発酵させること約3日、2人は明け方3時から夜9時まで手をやすめずに働き続ける。1年で最も寒い時期2カ月で、あわせて15000個の「黄馍馍」をうる。コストを除くと彼の実収入は8000元ほどという。
黄は、ここで息子と娘を育ててきたが、今はもうここではなく街へと出てしまい、この土地には二度と帰ってはこない。しかし黄はこの住み慣れた自分の家、食べ慣れた自家製の食からは離れようとはしない。
◇地域色あふれた黄の「窑洞」洞穴式住居

中国黄土高原では4000年ほどの歴史ある最も古い形式の住居である。


■ 食に関するKEYWORD ■

食関連単語

粮食 [liángshi] 食糧
五谷 [wǔgǔ] 五穀
杂粮 [záliáng] (米麦以外の)雑穀
小麦 [xiǎomài ] 小麦
糜子 [méizǐ] きび
黍 [shǔ] きび
馒头 [mántou] まんじゅう
馍 [mó] まんじゅう
碳水化合物 [tànshuǐhuàhéwù] 炭水化物
按七比三的比例混合 [ànqībǐsāndebǐlìhùnhé] 7:3の割合で混ぜ合わせる
浸泡 [jìnpào] 浸す
揉面 [róumiàn] 生地をこねる
发酵 [fājiào] 発酵する
蒸煮 [zhēngzhǔ] 蒸し煮
碾 [niǎn] 臼でひく、臼
筛 [shāi] ふるい
笼屉 [lóngtì] せいろ
缸 [gāng ] かめ、つぼ
清香 [qīngxiāng] すがすがしい香り
香甜可口 [xiāngtiánkěkǒu] おいしくて誰の口にあう味
口感略差 [kǒugǎnlüèchā] 口当たりがあまりよくない
盛产 [shèngchǎn] 豊富に生産されている 
耐旱 [nàihàn] 干ばつにつよい
种 [zhǒng] 栽培する

その他の単語

沟壑 [gōuhè] 溝と谷
家安 [jiāān] 家
窑洞 [yáodòng] 洞穴式住居
引以为骄傲 [yǐnyǐwéijiāoào] 誇れるべき
赚钱 [zhuànqián] 金をかせぐ
还价 [huánjià] 値切る
买十个送一个 [mǎishígesòngyīge] 10個買ったら1個無料進呈
温饱 [wēnbǎo] 衣食が満ち足りること